透き通るようなオレンジ色の実が、ひときわ目につくようになった。
草刈の最中に、この実を見ると急遽方向転換。
でも一瞬の判断で、刈ってしまうことの方が多い。
この実が色付き始めたということは、
冬の訪れか・・・
でも、我が家のもみじは、まだ青々している。
うっかりすると見過ごしてしまう程、ちっちゃな花。
ヤマラッキョウです。

静かに、質素で、控えめに咲く素朴な花。

花言葉は「つつましいあなた」だそうだ。

土の具合によっては大きくもなるが、
栄養のない裏山ではこんな感じで咲くのが精いっぱいのようだ。

普段は完全に忘れらているが、
秋の深まりとともにいつの間にか咲き出す。
裏山にアクセントを添えてくれる。
無性に紅葉が見たくなり、西丹沢のユーシン渓谷へ。
しばらく林道を歩けば、色付いた山々が目の前に聳えたつ。
いきなり、大文字草が現れる。
幸先良いスタートだ。
林道沿いに、いくつもの小さな滝が現れる。
今度は、イワシャジンの登場です。
裏山には、釣り鐘人参はありますが、
歩いてすぐにイワシャジンが見れるとはラッキー。
ダム湖に流れ込む滝。
どこまでも透き通った水。 水底の石までもくっきりと見える。
この色、ユーシンブルーと言うらしい。
エメラルドグリーンの水面。
見上げれば、太陽が当たり始め、山が燃えだした。
林道には、まだ陽が当たらない。
りんどうの花がいっぱいあるが、お日さまが当たらないため固く閉ざしている。
途中いくつかのトンネルがある。
中には、中で道が曲がり、真っ暗闇状態の長いトンネルがある。
ヘッドライトは必需品だ。
ここは、素掘りのトンネル、趣がある。
トンネルを通り越すごとに景色が一変する。
その変化が楽しい。
急な岸壁の上を染める木々。
太陽を精一杯浴び輝く山々。
壁面には竜脳菊が群生している。
渓谷にかかるモミジ。
マムシ草の実も真っ赤になっている。
渓谷を見下ろす度に、感動が押し寄せてくる。
今は閉鎖されてしまった県営のユーシンロッジ。
建物の一部は避難小屋になっている。
重厚な木製ベンチ上に散ったモミジの葉
しばし、休憩した後、時間があるので大石山までいくこととする。
紅葉がきれいだ。
いきなり急登になる。
くさりが出てきたのにはびっくり。
最初の急登を登り切ると東屋が現れる。
余りにもすぐだし、展望があるわけでもないのでパス。
落葉樹の樹林帯をひたすら登ります。
でも、紅葉にみとれなかなかペースが上がらない。
美し過ぎる紅葉をご覧ください。
何やら、目の前に大きな石が見え隠れする。
現れた、巨大な岩だ。
大石山と呼ばれるようになったのは、この巨岩が由来らしい。
側面を回り込む。
裏側から大石の上に登る。
ワオー、絶景!
色付いた山々の後ろに富士山が聳え立つ。
富士山、やっぱいいですね。
恐る恐る真下をのぞき込む。
ゆったりと満ち足りた気分で、大石山を後にする。
さらに登って、振り返れば富士山の表情が変わる。
紅葉が美しすぎる。
さらに15分登ると大石山(1,220m)山頂
ここからの富士山も見事だ。
檜洞山、蛭ヶ岳方面
塔ノ岳から下り再びここまで登り返してきた、登山者とまったり会話を楽しむ。
暖かい昼食を食べ、元気いっぱい大石山からユーシンまで一気に駆け下りる。
再び、ユーシンロッジ。 昼時となり、賑わっています。
こちらは、公共トイレ。
配置はこんな感じです。
さあ、再び2時間の林道歩きなります。
これ、何の木?
朝見た景色が太陽を浴び、まったく別の世界のように見えてくる。
はしゃぐ子供たち。
こんな道を延々と2時間歩く。
満ち足りた時間だ。
朝は、固く閉ざしていたリンドウも
温度の上昇と太陽の光を浴び、花開いた。
渓谷と紅葉も見事です。
時間があるので、川のほとりまで降りてみます。
底まで見える透き通った水と滝、 太陽を浴び輝く木々。 うっとりです。
素掘りをトンネルを元気よく通過、
仲睦まじき家族一家。
この花はなんだろう?
人が絶対届かないような岩の上に2株見つけた。
発電所ののビル。
完璧なまでに湖面に映っている。
さすがユーシンブルー、透明感が違います。
そして、この色、表現できないようなエメラルドグリーン。
トンネルを抜けると ・・・・
この山並が見えたら、もうすぐゴールだ。
単調な林道歩き、 行きは初めてでトンネルもあり距離よりは、わくわく感で楽しかったが
帰りは、さすがに飽きてしまいました。
でも、山野草を探しながら、キョロキョロ歩きも楽しいものでした。
裏山のツワブキが咲き出している。

この辺りの海沿いに自生しているツワブキも黄色の花を咲かせている。

海沿いに比べ寒い分、開花がちょっと遅めだ。
花の少ない時期に真っ黄色の鮮やかな花は、存在感を一段と増す。
花が終わり、真冬の冬枯れの景色の中でも
光沢のある艶ややかな葉が、周囲と一線を画す。

裏山の花々は、一本一本ではなく、面で咲かせたいと思い植えている。
ツワブキは成長が早く、すぐ大株になるので、かなり面らしくなってきた。
一斉に咲くと、迫力も十分、見ごたえがでてくる。

しばらくの間、この鮮やかな黄色が冬枯れにアクセントを添える。
アサギマダラ飛来するようになって3年目となった。
が・・・
アサギマダラの大好物フジバカマが調子悪い。
一時はかなり増えたが、どんどん枯れだし今年は、7、8本花をつけているだけ。
それでも、忠実にやってきました。
可哀想にアザミの花の蜜を吸ってます。

ほれぼれするほど、きれいです。
じっと見入ります。

例年ここにフジバカマが咲くことを知り、わざわざ寄ってくれたのに
花は少なく、仕方なくアザミの蜜を吸っているようにも
見えます。

なんか、寂しげで、可哀想です。

フジバカマの花にやっと気づいてくれたようです。
ヒラリ、ヒラリとフジバカマに急降下です。

やっぱりこちらの蜜の方がおいしいんでしょうね。

ゆっくりと羽を広げ始めました。

暖かい小春日和の中で、アサギマダラにとっても至福の一時なのでしょう。

ここで一休みした後は、海を渡り、台湾まで飛んでいくのでしょうか。

この小さな蝶に、
海を渡るほどのエネルギーがあるなんて誰も想像できないでしょう。
命の神秘を垣間見るような気がします。